ヒアルロン酸を知ろう
スキンケアに重要なヒアルロン酸。ヒアルロン酸にまつわる知識をご紹介します。
ヒアルロン酸の用途
ヒアルロン酸はスキンケアでお肌に重要な物質です。
しみ・しわを防ぐ保水力が一番ですが、ヒアルロン酸はその他にもいろいろな用途があります。
健康食品や美容食品、化粧品、医薬部外品の添加物として、また、医薬品の主原料として使用されています。
特に化粧品、医薬品ではその特性が活かされています。
保水力に優れるヒアルロン酸は、皮膚の潤いを保つ化粧水、スキンクリーム、入浴剤などに使用されています。
また、洗口液、洗眼液にも含まれています。
化粧品には保湿剤としてクリーム、乳液、美容液、口紅、リップクリーム、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、ほお紅、ファンデーション、頭髪用化粧品、シャンプー、リンスなど広く使用されています。
化粧品にはヒアルロン酸ナトリウムの形で配合されています。
皮膚によく吸収されてのびがよくべとつかず、角質層の水分量を高め、しかも湿度に左右されず保湿性を一定に保つ特性を持つためです。
ヒアルロン酸のナトリウム塩は白色〜淡黄色の粉末で、わずかに特有のにおいがあります。
ヒアルロン酸ナトリウム液になると無色で粘調な液体でにおいはわずかにのこります。
ヒアルロン酸と同様に保水性や浸透性に優れ、皮膚にハリを与え、なめらかにする効果があります。
関節機能改善剤、眼科手術補助剤、点眼剤などに、純度の高いヒアルロン酸が使用されています。
医薬品では保水力のみではなく、さまざまなヒアルロン酸の特性が活かされています。
他にも癒着防止剤、創傷治癒剤などとしても応用されています。
ヒアルロン酸を用いている医療用医薬品の中に、関節機能改善剤があります。
これは、関節内にヒアルロン酸を注射で投与するものです。
膝や肩の痛みが起こる、「変形性膝関節症」と「肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)」への治療に使われています。
ヒアルロン酸を用いている眼科手術補助剤は、白内障手術や全層角膜移植術に使用されています。
ヒアルロン酸の持つ粘弾性により傷つきやすい細胞を保護すると共に、手術する空間を広げることを目的に使われています。
ヒアルロン酸はアトピー性皮膚炎の改善にも使われています。
ビオチンや必須脂肪酸、亜鉛などの栄養摂取による根本的なアレルギー改善と並行して皮膚形成の正常化を行い丈夫にするという方法が多いようです。
皮下組織の基底細胞で生まれた皮膚細胞が垢やフケとなって表皮から剥がれるまでの期間は、45日が理想とされていますが、アトピー性皮膚炎の場合は15日くらいになってしまいます。
アトピー性皮膚炎の方の皮膚には、ヒアルロン酸が少ない場合が多いことが判っています。
低分子のヒアルロン酸を長期摂取することでアトピー性皮膚炎が改善すると考えられています。
ヒアルロン酸の性質
ヒアルロン酸は、以下のような性質を持っています。
ヒアルロン酸は実質1g当り80ml(理論上は1g当り500〜6000ml)の水を保持することができると言われていて、生体の水分を保つ上で重要な働きをしています。
からだの中のヒアルロン酸は、歳ととともに減少していき、大人の皮膚に含まれるヒアルロン酸の量は、赤ちゃんの20分の1と言われています。
ヒアルロン酸の水溶液は、無色透明でにおいはありません。
ヒアルロン酸は、粘弾性物質と言われており、非常に高い粘性があることも特徴でネバネバしています。
ヒアルロン酸の粘度は、濃度やヒアルロン酸の長さによって異なり、濃度が高く分子量が大きいヒアルロン酸は、ジェルのような状態です。
ヒアルロン酸の原料
ヒアルロン酸は動物由来のものとバイオテクノロジーを利用して得られる方法のもの2種類の方法があります。
動物由来のヒアルロン酸の殆どは鶏のトサカが原料です。
鮭抽出物から精製されるヒアルロン酸もあります。
日本では鶏のトサカを食べる習慣はありませんが、ごく一部のフランス料理や中国の宮廷料理に使用されています。
分離精製など複雑な工程を経た天然ヒアルロン酸は品質は高く、非常に高価な原料となり高級化粧品に使われます。
一部で鶏由来のヒアルロン酸が敬遠されていましたが、鶏由来が敬遠され出した理由は鳥インフルエンザの風説による影響が大きいようです。
最近主流となってきているのが微生物利用の発酵法の物です。
動物由来のヒアルロン酸と化学的には同じ「バイオヒアルロン酸」の生産が実用化さた為です。
バイオのヒアルロン酸は、化粧品用の原料です。
バイオのヒアルロン酸は、一般に「溶血性連鎖球菌」と言う病原菌を原料としています。
化粧品用のヒアルロン酸は、溶血性が認められないこと、溶血性悪鎖球菌が残留していないこと、の2つを証明しないと、化粧品に使用してはならないことが、法的に定められています。
しかし化粧品用のヒアルロン酸は病原菌から製造しているので食品として直接□に入れてはいけません。
ヒアルロン酸の歴史
ヒアルロン酸は1934年に米国コロンビア大学教授のMeyerらによって牛の目の硝子体から初めて分離されました。
ギリシャ語のHyaloid(硝子体)、多糖体の構造単位であるUronicacid(ウロン酸)より、Hyaluronicacid(ヒアルロン酸)と命名されました。
その後、1986年には多糖体の国際命名法により「Hyaluronan(ヒアルロナン)」という言葉が導入されています。
ヒアルロン酸ナトリウムの構造式はN-アセチル-D-グルコサミンとD-グルクロン酸の二糖を反復構造単位とする直鎖状の多糖類です。
からだの中のヒアルロン酸は通常分子量数百万の高分子として存在し、動物種による構造の違いは確認されていません。